2012年03月10日

☆アフタートーク☆「地中」の歩き方−その2−

(その1から続く。引き続き ※ネタバレ注意 です)


ナビ:それではそろそろ、役者の方々にもお伺いしたいんですが。
皆さん、末満さんの演出を受けられた事があって、今回は丸尾さんの演出を受けられて…お二人はいかがでしたか?
美津乃:私はね、演出を受けてみて意外に共通点を感じたの。すごいビックリしてんけども、おそらくタイプは全然違うと思うんだけども、私の中での共通点が二人とも「ブレがない」っていうのがすごいなと思って。
もう、自分のビジョンっていうのが、確固たるビジョンっていうのがしっかりあって。
二人とも一緒なのが、昨日言った事をそのまんま今日言うのね。「それ、昨日言った事とと違うやん」と思いながらもやるっていう演出家がいるけど、昨日言った事と今日言った事が一緒、っていうブレのなさはすごいなと思った。
だから、役者にしてはすごくありがたい。分りやすい演出をしてくれるなぁ、という。
で。丸尾くんが面白かったのが、昨日言った事を自分が忘れて、さも新しい演出を言います、って顔して昨日と一緒の事を言う(笑)
しゃーないから、「うん、ぁあ…(納得)」って、やるっていう事があって(笑)
ナビ:(笑)お気を遣っていただいて…
美津乃:でも、それってブレがないって事だから、スゴイなと思って。私はこの共通点が二人にはあると思った。スエケンも、もうビジョンがすごいカッチリしてるから。1回インスピレーション貰ったら、もう分りやすい。「求めてる事は、こうね」って分りやすいから。やりやすかったですね。
ナビ:行澤さんはいかがですか?美津乃さんと二人、稽古の参加が遅かったんですよね。
末満さんと丸尾さんの共通点は、休憩が少ないっていうのもあると思うんですけど(笑)
中村:少ない……少ない。
ナビ:昼の2時から夜の10時まで、もうず〜っと稽古してましたよね。
行澤:そう。僕らは稽古参加が遅い分、昼間特別に稽古させて貰って、夕方から他のメンバーも合流して、って感じで。その夕方入りした役者から「目が死んでるなぁ」って言われて(笑)もうずっと稽古してて、夕方には僕の1日が終わってるみたいな。
でも、あれだけ稽古させて貰うって事もなかなかないのですごく新鮮というか、ありがたいというか。
演出受けながらも、気ぃ遣ってもらってるのがわかる(笑)。末満さんも。
末満:まぁ、俺の話はいいよ(笑)
行澤:だから、あんまり怒らせたらいけないな、みたいな。怒ってるのわかってるけど、「うん。そうですね」って、にこやかな感じでやってくれるのが、「いつ爆発するんやろ?!」ってヒヤヒヤ…。その指標が、僕の事を「行澤さん」って呼んでくれる時もあるし、「行澤くん」の時もあるし。
中村:今日から「行澤くん」が多いよね
丸尾:あっはっはっは
行澤:その、”さん”と”くん”の何かが、日によってちがうのが一つのバロメーター。
今は”さん”ってよそよそしいから、多分怒ってるんだろうとか、そんな感じです。
丸尾:いや、あの…近付いたなと思ったら、自然と”くん”になりますね。
朝イチとかはきっと”行澤さん”、お弁当食べてる時くらいに”行澤くん”(笑)
美津乃:なんやろこれ?人見知り?
末満:いや、俺”さん”と”くん”の境界、すごいわかるわぁ。ま、これは後で飲み屋で話せば(笑)俺はね、丸尾さんの事を丸尾さんの前では”丸尾さん”って言うけど、丸尾さんがいない”丸尾くん”って言ってる。
丸尾:確かに目の前では”丸尾さん”以外呼ばれたことないです、確かに。
行澤:なんでなん?
末満:いや、わかんない。
ナビ:(中村)まりあさんは、「地中」稽古の最初からずっと一緒で。
末満:喋る事、いちばんあるんちゃう?
中村:演出家で、何言ってるのかわからへん演出する人っているじゃないですか?
ちょっとわかりにくい、どうとでもなるような演出してくる人いるけど、二人ともハッキリ噛み砕いて言ってくれはるから
、何回ダメ出しされても楽しい気持ちで、「…どうしたらいいねん……」みたいなのはなくて。
末満:知り合い役者の「地中の稽古場どう?」って聞いたら、みんな「わかりやすい」って言ってましたね。
中村;うん。
丸尾:ありがとうございます(笑)
ナビ:ピースピットに出た事がある方は他にもいらっしゃって、末満さんもよく知る役者が「地中」に出てるんですが、末満さんから見て「お!これは新しい魅力を引き出したな」っていう事はありました?
末満:いや…あまりなかった
丸尾:あははは
末満:正直、ハッっとした瞬間はなかったけど…あわさんは、さすがだなと思いました。
美津乃:おぉ〜、褒められた!
末満:あわさんが、現場に対して緊張するな、って。この間、えん魔さんプロデュースの芝居があって、ずっと一緒にやってたから、もう手の内も分かってて、描きたいものとかトーンとか分かってるから、やっぱりリラックスしてる状態。
で、いつものあわさんが観られるんですけど。「地中」は異質な緊張があって、でもそれをちゃんとこなしてはって。あ、さすがだなって。(行澤さんと)二人のシーンは、すごい見やすかったなぁって。あの、稽古参加が一番遅かった組ね。
美津乃:切羽詰まってたから、良かったんかなぁ。
末満:その対称にあるのが、少年と少女のシーン。アプローチもなんか違うな、と思ってて。
美津乃さんと行澤さんの二人は会話として成り立ってたけど、若い二人は会話も感覚的で、リズムで喋ってて。面白いなと思いました。若い二人は、より難しい事をやってるなと思って、頑張って欲しいなと。
美津乃:でもこれは、丸尾くんのお手柄やなぁ
丸尾:いやいやいや、そんな事ない。美津乃さんと行澤さんは遊ぶ余情を持ちながら、舞台に立てるから稽古つけるのも楽ですよ、固まり過ぎずに。
行澤:もうちょっと、固めて欲しいんやけど(笑)
末満:(美津乃、行澤、中村へ)今回の台本は、一読しただけじゃ難しいと思うんですけど。僕はすごい感覚的に観させてもらったんですけど。あんまり意味とか考えんとこって。途中までは意味とか考えながら…これどういうツッコミに繋がるんやろとか。でも、追わんとこって、感覚的に観てたんですけど。
役者さんは、シーンの意味であったり、セリフの意味であったり、お互いの関係性であったりっていうのは、自分の中で理論立ててやってきたのか、それともあまりそこを掘り下げずに、感覚的に演じていたのか、どっちなんだろう?
丸尾:最初の方は、結構キャストとも喋りましたね。これ、どうなんだろうって。
あわさん達とはあんまり喋ってないかも。でも、どっちの話が先なのか後なのかとか、どっちの意味にも取れるとか、「どう思う?」って最初の本読みの後とか結構喋ってましたね。
末満:それ、どっちが正解ってものでもないな、って。
美津乃:特に深く考えてないよね…。
行澤:現場にある、「こっちに進むんだ」っていう空気を掴みながら、やんわり進んで行ってたって感じです
末満:ひとことで言うと、雰囲気でやるっていう…それが俺は良かったな、って。行間とかバックを想像することができるっていうか。…家族の所って、人数多いからディスカッションを重ねがちじゃないですか。だから、道順ができる
丸尾:見えちゃってる?
末満:それはそれで、あ、そう来たか、って。そのぼんやりしたものが面白かったな。
行澤:作品全体の余情というか、すき間みたいなのは作ろうとしてましたもんね、丸尾さん。
丸尾:そうですね
行澤:お客さんが入り込む、みたいな。
丸尾:男と女のラスト周りについては、かつろさんやさなえちゃんとも喋りましたね。最後どうしようかっていう事は結構喋って。今日の朝とゲネの間にも変えたりしながらやってました。
ナビ:…そろそろお時間が。
末満:あっという間ですね。「地中の歩き方」は伝わったんでしょうか?
ナビ:どうやって山に登る準備をしたらいいか、ぐらいの所は私も感じることができたと思います。
パンフレットがお手元にあると思うんですけど、役者の対談など載っておりまして、そこにちょっと深く役作りだったり、丸尾さんとの稽古の様子だったりを書かせて頂いておりますので、是非お読み頂きたいなと思います。
美津乃:今の話聞いて、また観て貰ったら面白いし、舞台も裏と表とがあるしね。
ナビ:見え方が全然違ってますからね。
それと…末満さんも、今「地中」の台本を欲しいと思ってるんじゃないかと
末満:台本欲しいですねぇ…売ってるんですか?
ナビ:実は…。
行澤、中村:おぉ〜っ!(笑)
美津乃:(笑)…仕込か?!
ナビ:ロビーで。
丸尾:へぇ〜。
ナビ:千円で。
末満:安い!
ナビ:角ひろみさんの新作、「地中」を販売しております。
本として、読みものとして完成されたお話です。だからこそ、これを立体化した、今の「地中」との差があって。舞台を観られた角さんも「全然ちがう〜!」とおっしゃってたんですけど。それくらい差のある、作品、本になってますので。
末満:それ、ほんとに欲しいですね。後で買ってきます。
ナビ:明日、3月10日は18時の回の終了後に、KAVC1階の1roomで、丸尾丸一郎と角ひろみのトークがございます。
末満:それが聞きたい!
美津乃:ね〜。掴み合いのケンカになったりして(笑)
末満:それを聞いたら、役者の芝居が翌日変わる?
丸尾:そうやったんか〜、って(笑)
ナビ:トークサロンはフリースペースで行いますので、直接質問していただくこともできますし。今日のチケットをお持ちの方も、覗きに来て頂けたら嬉しいなと。「地中」について皆さんで語り合いたいな、と思います。
…それでは、短い時間でしたがお付き合いありがとうございました。


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